devkitPro のスタンドアロンインストール


2.7. devkitPro のスタンドアロンインストール


devkitPro という開発環境を一度でもインストールしたことがあればお解りの通り、
このインストーラは実行時に必要なファイルをダウンロードしてくる
オンラインインストールタイプのものです。
別途スタンドアロンタイプを配っている訳でもないので一見すると
オフライン環境下でのインストールは出来ないように思えますが
然るべき準備をすることでスタンドアロンインストールが可能となってます。


本来深く知る必要も無くセミオートマチックで実行される "devkitPro-Updater" は、
図 2.11 の手順でインストール動作が行われてます。


図 2.21 "devkitPro-Updater" の動作手順

1. ネットワークのオンラインチェックと ini ファイルの出力

最初にネットワークがオンラインであるかの確認が行われます。

オフラインの場合はまず、同一フォルダに ini ファイルがあるかを確認し、
既にある場合、ダウンロードするファイル一覧としてそのまま利用されます。
まだない場合、インストーラリリース時の最新情報を元に
ダウンロードするファイル一覧を ini ファイルに出力します。

オンラインの場合、現在最新の情報をダウンロードサーバより取得して
ダウンロードするファイル一覧を ini ファイルに出力します。


2. インストールに必要なファイルの確認とダウンロード

次にインストーラの同一フォルダ上に、
ini ファイルに記されたファイルがあるか確認が行われます。

同名のファイルが既に有ればそのファイルのダウンロードは行われず、
同名のファイルがまだ無ければそのファイルのダウンロードが行われます。
この動作は ini ファイルに記された全ファイルが揃うまで繰り返されます。


3. 必要とするファイルが全て揃ったらインストール作業を開始

必要なファイルが全て揃った状態となったら、
ファイルのアーカイブを展開→展開したファイルのインストール
と進みます。


このような動作を踏まえて考えると然るべき準備とは、
インストール時に使用した


・devkitPro-Updater 実行ファイル
・devkitPro-Updater ini ファイル
・devkitPro-Updater のインストールに必要なファイル一式


を全て一つのフォルダにまとめておくということになります。


インストーラ、 ini ファイルを含むインストールに必要な全てのファイルが揃った状態で
"devkitPro-Updater" を実行することで、ダウンロード動作を行わないインストール作業が可能になります。


同様の手順で旧環境の再構築も可能ですが
以前に一度でも旧環境をインストールしたことがあり、その時に利用した必要ファイルを全て保持してることが
旧環境を再構築する上での必須条件となることにご注意ください。
尚、オンライン環境下で作業を行った場合、最新のファイルがリリースされてたりすると
ini ファイルの更新と最新ファイルのダウンロードが実行されてしまうので、
旧環境の再構築を行う際は、一旦ネットワーク接続を無効にして
インストール完了後にネットーワーク接続を有効に戻すなどして対処します。